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2022年6月27日

★牽牛子塚古墳等整備事業完成記念シンポジウム「朝顔の岡に眠る皇女たち~斉明女帝・間人皇女・大田皇女の想い~」が開催されました★

日本遺産「飛鳥」の構成資産である、斉明女帝の墓とされる牽牛子塚古墳等の整備事業が本年3月6日に完了したことを記念して、6月26日(日)明日香村中央公民館において、牽牛子塚古墳等整備事業完成記念シンポジウム「朝顔の岡に眠る皇女たち~斉明女帝・間人皇女・大田皇女の想い~」が開催されました。
記念講演では瀧浪貞子・京都女子大学名誉教授から牽牛子塚古墳に斉明天皇と一緒に葬られたとされる子の間人皇女、隣接する越塚御門古墳に埋葬されたとみられる孫の大田皇女について「3人が顔を合わせて生活することはなかったが、百済の救援に九州まで向かう船中で生活をともにした。」などの興味深いお話がありました。
続いて講演いただいた井上さやか・奈良県立万葉文化館係長は万葉集の中に3人を探し、「斉明天皇らが作ったと断言できる歌はないが、墓が見つかったことで文学的な想像もできるようになった。」と強調されていました。
また、講演に続いて、明日香村のアートヴィレッジにも参画いただき、繊細かつ大胆なデザインの牽牛子塚古墳の切り絵御朱印を制作いただいている切り絵作家の望月めぐみ氏による映像作品「斉明天皇のまなざし」の解説など盛りだくさんの内容でした。
パネルディスカッションではパネリストに瀧浪先生、井上先生、明日香村文化財課の西光課長補佐、コーディネーターとして明日香村文化財課の小池課長ら4人が登壇し、「斉明天皇はスケールの大きな女性で、間人皇女や大田皇女はそれに十分応えていた」などと意見を交わしていました。
当日は約100人の方々にご来場いただき、斉明天皇の人物像などを巡る講演やパネルディスカッションなど魅力あるお話に皆様聴き入っておられました。
今後も引き続き牽牛子塚古墳を含め飛鳥地域の魅力を発信していきたいと思います。